DVDで思い出したぞ

DVDで思い出したぞ

今日、郵便受けを開けたら、自分のDVDが入っていた。
去年末の演奏の映像を、昔からお世話になってるエンジニアさんが
編集してくれたものだった。
写真の通り、綺麗にDVDのカタチをしていて
非常にてれた。

うちにかえって再生すると、自分が写っている。
準備の手際が実に悪い。
MCが少しエラソーだ。きっと緊張していたのだろう。
演奏はその時自分が感じていたのよりずっとジャキッと前にでてる。
PAが良いのです
やっぱり実際録ってみないと、冷静に評価できないもんやなぁ。
お客さんはかなり若い方が多かったが、
みんな不思議そうに、静かに聴いてくれている。
そして演奏してるすぐ横には、いつものエンジニアさんがタバコをぷかり。

全ての演奏が終わった後、別の演奏が始まった。
バンド時代の写真のスライドが流れる中、
「波音のデジャヴ」という曲がきこえる。
あまり昔の演奏は振り返らないが、
ここまでくるとさすがにフラッシュバックする。

演奏がウンコで楽屋に閉じこもってドラムに慰めてもらったこと
お客さんが2人だったこと
高熱のまま歌ったこと
チケットさばきに奔走したこと
1代目ベースの寿脱退を海岸で打ち明けられたこと
リハ入りしたらハードロックのイベントだったこと
本番前に、張った弦が太すぎてギターがおじぎをしたこと
真夏の野外イベントで皮パンはいて演奏したら倒れそうになったこと
新曲を彼女に聞かせたら「コカコーラのCMみたいな曲作りやがって」といわれたこと
対バンのアンプのツマミをいじくってたらなくなったこと
酔いつぶれた全裸の対バンのひとの腹に刺身を盛ってたらリーダーに怒られたこと
DRUMの社長に呼ばれて行ったら、まっぽし893だったこと
ライブ中に浮浪者がステージの前を自転車で通り過ぎたこと
節分にトラ目のすててこ1枚で豆を客にまきまくったら掃除が大変だったこと
デパートの夏祭りでちょうちんをよけながら演奏したこと
「あちらのお客様からです」とバーボンを渡されて、振り向いたらおっさんがいたこと
ライブの後にドラムが嬉しそうに女の子と夜の街に消えていったこと
ライブの度にすんごい対バン当てられて腹が痛かったこと
大学の進級試験前日にライブがはいって、楽屋で勉強したこと
朝まで録音したこと
夜中スタジオに忍び込んで練習したこと
行き帰りの車の中で腐るほどギャグができたこと

もう、かききれん

バンドの解散ライブ後3日間は、ただただ電車に乗ってぶらぶら旅行してた。
帰ったらなーんもすることがない。
その時になってはじめて、あ。俺まだやるんだろなって思いました。
俺の場合、演奏するにあたって初期衝動とか理由とか言いたいこととか
なーんもない。 ただ演奏したいだけ。
馬鹿が椅子に座ってるだけ。膝にギター。

ほんとに色んな人と出会えたし、まさかと思うような事にも遭遇できた。
今もそう。一人になってからのエピソードなんて、もう、とても紹介できない。
でも、振り返るとこんなに楽しいから、きっと懲りずに続けるんだろう。
1枚のDVDでこんだけ楽しめるんだから、捨てたもんじゃないぞ
んふー






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